海外の話(14) ホームセキュリティ
アラーム
アメリカへ来て最初の日にベンからセキュリティアラームの存在を知らされたことは以前にも書きました。
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学校から帰ってきても誰かしらいることが多かったので、自分でアラームを解除する機会はそうそう巡っては来なかったのです。
しかし、遂に"その日"は来ました。
アメリカへ来て、どのくらい日が経っていたかはあまり覚えていないのですが、割と初めの方か中盤ぐらいだったんじゃないかとは思います。
その日、学校から帰ると庭に車もないし、もしかして誰もいないのかな、と感じ、ドアを開こうとしても開かないし、チャイムを鳴らしても反応なし。
もちろん、家の鍵は持っているので、自分で開けることはできます。
でも、セキュリティ解除に何故かとても苦手意識があって、ドアを開けるのがイヤでした。
ドアを開けたら、玄関ドアのそばにセキュリティパネルが設置されています。そして何分以内だかに4桁ぐらいの暗証番号を押下し、最後にもう一つボタンを押すという簡単な手順です。
でも、できない気しかしなかった、笑。
番号はかなり簡単に覚えることができる4桁だったし、何が不安だったのか?
...だって間違えたらアラームが鳴るって言われたら緊張しちゃう...。
チキンガールです。
そして、ドアを開けたわたし。
"解除して〜"と催促をする電子音が家に鳴り響きます。これはその"アラーム"とは違う音ですが、時限爆弾の音みたいです。
パネルに羅列している数字を押します。
確か、同じ数字が何回か連続している暗証番号で、緊張がピークに達したわたしは、押しが甘すぎて、今のが押ささったのか(あ、ちゃんと押されたのか、という意味です、笑) 微妙で、すでに迎えたピークを超えてパニックに陥ったのです。
催促の電子音は止まらないし、煽られたわたしは「え〜い、どうにでもなれ」と、狂乱の域に達し、恐らく押しが甘く押したことにはなってないと踏んで、もう一度同じ番号をプッシュ!しました。
そうしたところ、わたしの読みは誤っていたようで、大変なことが起こりました、笑。
日が落ちて、暗くなった家の中にアラームどころかサイレンのような音が鳴り響き、赤いランプがグルグルと暗闇で回りだしました。
ギャーーー、うるせーー!
と、耳を塞ぎ、しゃがみこむほか為す術なし。
近くに犬のパイロットもいました。犬なんて、耳めっちゃいいんだから、わたしの500倍ぐらいうるさかったと思います。心ん中で、ごめ〜〜んって叫んで、泣きそうになるわたし。
でもパイロットはとっても大人しくしていて、動き回ることもせずただそばにいてくれました。
なんて優しい犬!
しばらくして、サイレンは鳴り止みましたが、鳴っている最中はまるでパトカーや消防車に包囲されているような気分でヘトヘトになりました。
その後も別にアルソックみたいな人が来たりはしなかったし、まるで何もなかったようでしたが、ジュリーが帰宅すると「アナタ番号間違えたでしょ」とバレバレでした。
それもそのはず、まずはジュリーの職場にセキュリティ会社から連絡がいくようで、恐らくジュリーはわたしの失敗だとすぐにわかって、特に対処することもないと判断したのでしょう。
もしかしたら、歴代のホームステイスチューデントもそれなりにやらかしていたのかも知れませんね。
ジュリーは特にわたしを怒ることもなく、気をつけてね、ぐらいのもんでした。
同じ数字が連続した覚えやすい暗唱番号が、逆に仇となり、何回押したのかわからなくなるという皮肉。いや、おバカなわたし。落ち込む。
それからというもの、めちゃくちゃしっかり数字のボタンをプッシュし、二度とサイレンを聞くことはありませんでした、笑。
ちなみにパイロットの写真❶
パイロットの写真❷
結構部屋に遊びに来てくれたり、仲良しでした。
かわいくて癒しの存在でした〜。
ありがとう!
つづく。