映画〜2018上半期勝手に評価 ①
早いもので2018年も7月ですから、1〜6月までに劇場で観た映画をサラッとわたしの独断と偏見で★の数にて評価したいと思います。★5個が最高点(0.1単位)です。
今年に入って6月までに見た本数は27本。
前半・後半で分けたいと思います。まずは⑴〜(14)までズラッとー!
1月
⑴ キングスマン:ゴールデン・サークル ★★★★☆ (4.0)
これはいきなり高評価でした。前作の一作目に続くポップでクールでオシャレな爽快アクションです。主人公エグジーのかっこよさに感服。3作目もありそうですが、流れからエグジーが主役じゃなくなりそうな感じがして、それだけは不安。
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⑵ 5パーセントの奇跡〜嘘から始まる素敵な人生〜 ★★★☆☆ (3.2)
ドイツの実話です。先天性の目の病気により視力が普通の人の5%になってしまった青年。高校卒業後、それでもホテル業界で働くことを夢見て採用試験に挑戦。しかし視力のことがネックで落ち続ける。そこで視力の問題を隠すと見事合格。目がほとんど見えない状態で研修を受ける。。
危なすぎで困難続きな主人公でしたが、これがフィクションではなく実話だということに勇気をもらえる作品だと思います。
⑶ パディントン2 ★★★★★ (5.0)
前に『クマ映画』の時にも紹介しました。
本当に可愛くて2018年最初の★5つの作品です。ただ可愛いだけじゃないんだよなぁ。なんなんでしょう、あの健気な感じですかね。遠い国から一人都会に憧れてロンドンにやってきたパディントン。何より見た目はクマだし、最初は疎ましがられることもありながら、人々との交流を諦めずに果敢に挑む彼の姿に、周りの人の反応も変化していきます。パディントンはクマだけど、きっと彼と似たような境遇の人も世界中たくさんいる。
パディントンはもともと子供にわかりやすく理解してもらうためのメタファーかもしれないけど、大人でもパディントンを観て何か見習えるはず。素晴らしいですね!
2月
⑷ ルイの9番目の人生 ★★★☆☆ (3.0)
9歳の男の子・ルイは生まれてから何度となく(年イチペース)死にかけるほどの出来事に見舞われてきた。9歳の誕生日に家族でピクニックに来ていたのだが、そこでも崖から転落し冷たい海の中へ落下。病院へ運ばれたが、死亡。しかし検死が行われる直前で再び蘇るも昏睡状態に。美しい母親が側に付き添うが、一緒にピクニックへ来ていた父親・ピーターは行方不明に。そして担当医のパスカルは奇妙な夢を見たり、現実でも不可解な出来事が起き始める。
予告編にて『ラスト9分で驚愕...!』みたいに煽っているタイプなので、寧ろ結末が想像しやすくなってしまうのが残念です。予想が100%的中するほど想像通りで逆にそこに驚愕してしまいましたが、ホロリとするところもありました。加えて、個人的にはパスカル先生ってどうなの?という釈然としない思いは残ります。
⑸ 羊の木 ★★★☆☆ (3.2)
服役を終えた犯罪者を住民として受け入れるという国家の極秘プロジェクトを魚深市という町で実施することに。受け入れるのは6名。それを担当する市役所の職員・月末は当初彼らが犯罪者であることは知らず、しかも後に6人全員が殺人の罪で服役していた事実を知る...。 6人のうちの1人が怖い怖い。ヒヤヒヤしながら静かに怖い作品でした。
田中泯が言った「人が肌で感じることは大概正しい」というようなセリフはその通りだと思います。直感ばかりで生きていくわけにもいかないけど、ある程度重要な能力だと常々思っとります。周りにいる人間が良い人だとどこで判断するのか。優しそうな雰囲気とかあてにならないパターンもある。凶悪な人には滅多に出会わないと信じたいし、誰かの人間性を疑ったりなどできればしたくないが、ある程度見抜く目ってやっぱ必要です。と主人公などを見ながら思いました。
設定はかなり面白いと思ったのですが、やはり若干漫画チックな要素があってリアリティを削いでいたかなと思います。
⑹ RAW ★★★☆☆ (3.0)
厳格なベジタリアンとして教育され育った16歳のジュスティーヌ。姉と同じ獣医学校に入学し、寮生活が始まると、新入生の通過儀礼として上級生から生肉を食べることを強要される。止むを得ず無理矢理食べるとその日を境に夜中に生肉を貪ったり大人しかった性格から常軌を逸した変貌を遂げ始める。
これは人喰い映画なんですがフランス映画なら、何かちょっと洒落た感じになるもんです。大人しめだったジュスティーヌが覚醒した後に見せるギラついた目つきが魅力的です。食欲と性欲を同時に満たす獲物を目で追いながら鼻血を出すんでなかなかです。これがアメリカ映画だったなら、失礼ながら完全なB級映画になるだろうな〜。
直視しがたいほどグロいシーンもそれなりに登場しますが、トータルでフランス語の響きとかに騙されてか芸術的な印象になってしまいました。音楽とかもかっこいかった気がするし。最後は若干チープですけど、まぁそれでしかないよねといったオチで締めくくられます。
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⑺ 嘘を愛する女 ★★★☆☆ (3.0)
5年付き合った恋人の桔平がいなくなり、見つかったと思ったら病院で昏睡状態。しかも警察の人から、免許証は偽造されたもので名前も偽名だと聞かされたゆかり。彼の身元を突き止めるため探偵事務所の力を借り、手掛かりを集める。すると1台のパソコンが見つかり中には長いが書きかけの小説があった。
まぁ、特段悪くなかったのですが、なぜかあまり印象に残らなかったですね。そういう映画もたまにはあります、笑。
⑻ スリー・ビルボード ★★★★☆ (4.5)
アカデミー賞何部門かノミネート作品。結果、主演のフランシス・マクドーマンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞に輝き、作品賞は逃しました。
すごく面白かった…と言ったら若干語弊があるかもしれませんが兎に角引き込まれる。でも実際結構笑えた。
7ヶ月前に娘がレイプ殺人の挙句燃やされた。しかしながら犯人は未だ捕まらず捜査もろくに進んでいない様子...。それに腹を立てた母親のミルドレッドは、ある日車で事件現場を通った際に3枚連なる広告募集のビルボードが目に入り、あることを思いつく。警察へ挑発するような文言を警察署長名指しでデカデカと掲げた。すると瞬く間に物議を醸し、町全体を巻き込み予期せぬ出来事が続いていってしまう。
この映画の登場人物たちの誰の気持ちも理解できる。現実の世界でも普通レベルの良い人でも当たり前に悪い面もある。またはその逆もある。映画の中の人たちもいい人や悪い人にあまり偏らず描かれていた。だから観ている私も主人公だけに肩入れできなかった。勿論憎むべきは事件の犯人ではあるのだが、いったい誰が犯人かは意外と全然この作品のスポットはそっちじゃない。単に勧善懲悪で片付けるには難しい、複雑で現実的な人間味溢れる物語だった。それに舞台がミズーリっていうのもね、分かる気がします。
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⑼ グレイテスト・ショーマン ★★★☆☆ (3.5)
実在した人物 P・T・バーナムの話。
やはり音楽が良かった。始まり方ゾクゾクするほどカッコいい。正直わたしはオープニングがピークと言ってもいいくらいだと思いました。内容自体はそこまで突出して素晴らしいわけではないのですが、やはりこちらは7割がた歌やショーの部分で期待した作品なので、特に内容が(濃ければそれに越したことありませんが)薄くても問題ありませんでした。ヒュー・ジャックマンの歌声には毎度惚れぼれします。
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⑽ リバーズ・エッジ ★★★★☆ (3.8)
岡崎京子原作漫画の映画化。
高校生のハルナの彼氏の観音崎は山田をいじめの標的にしている。みかねたハルナが彼を助けると、山田は彼女を夜の河原に案内し、たまたま見つけたという放置された死体の存在を明かし、それが宝物だと目を輝かす。
登場人物たちはかなり問題を抱えた高校生たち。ですが。誇張されてはいるがそれなりに皆どこかしら(かつての)自分と重ねて感じ取れるものがあるのではないかと思います。もしくはこんな人たちが周りにいたかもなぁと妙にノスタルジックな気分になりました。それは90年代始めという時代設定もあったかもわかりませんが。多くの人がスマホなくしては暇も潰せないかもしれない現代とは随分違う時間の過ごし方があって、アナログの良さみたいなのを感じました。また思った以上にサスペンスフルな展開にもゾワゾワ〜ってなりました。
二階堂ふみが今作で脱いだってのも話題になりました。森川葵はウザったい女ぴったりな感じ笑。
(11) ビガイルド 欲望のめざめ ★★☆☆☆ (2.5)
南北戦争の最中。女子だけの寄宿制の学校の近くの森に、敵である北軍の負傷した兵士・マクバニーを一人の生徒が見つけた。校長に頼んで介抱することになったが南軍には報告せず様子を見ることに。その日から女たち(小学生ぐらいの年齢の子までも)は皆どこか身なりに気を配ったり、明らかにマクバニーを意識しだし、今まで保たれてきた秩序が乱れていく。
女だけしかいない環境ってのは場合によっちゃあ、やりたい放題の悲惨な空間と化すことがあります。中高生の女子か⁉︎と言いたくなるような意地悪が横行したりするのです。ところがそこに1人男性が放り込まれると物事がスムーズにまわりだしたりします。魅力的すぎない男性とか中性的な男性なら尚良いのかも。今作では逆に今まで凡そうまくいっていたところに男らしい兵士が女の園に一人来てしまったら、ドロドロな展開は必至です。だけど思ったより大人しめだった(多分予告に誘動されたかな)。
しかし、マクバニーはなかなかのアホウだった。
全体的に何が言いたい映画だったのか。。割とソフィア・コッポラあるある。。
3月
(12) シェイプ・オブ・ウォーター ★★★★★ (5.0)
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(13) 15時17分、パリ行き ★★★★☆ (4.0)
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(14) デヴィッド・リンチ:アートライフ ★★★☆☆ (3.0)
WOWOWにて放送されていた『ツインピークス ザ・リターン』をずっと撮り溜めていて、最終話を見る前に、タイミングよく公開されたんで観ました。
ドキュメンタリーですから、彼の頭の中を覗いたら、難解なストーリーもちょっとは理解することができたり…なんて淡い期待は打ち砕かれたわけですが(ツインピークスには全然触れなかったし)。ただ、彼の創作するものや描く絵は一貫性があるというか、、言葉にするとすれば、どれもこれも「なにコレ気持ち悪い」って感じで、不気味。彼自身の過去が強烈にインスピレーションの源になっていることは感じました。エピソードはどれも凄く特別悲しみを含んだものでもないけど、どんよりと暗い印象を与えられました。
ツインピークスもある種アートみたいなもんですんで、訳わかんなくてなんだこれって思ったし深く理解しようなどと試みた私が間違っていたと思いました。それでも意味わかんない中にも時たま凄く理解できるところがあります。到底凡人には理解できないと思っていたものが、わかった部分があると全部理解できた気になって大好きになっちゃうんですね。そういう感じだからデヴィッド・リンチの熱狂的なファンが多いのかなぁ。
と、いう感じです。興味をそそる映画はありますでしょうか!
にしても、最近はDVD化が早いんですね〜。
(15)〜(27)は次の記事で!☞