覗いてごらん アラサー サブカル通信

ちょっとマニアックな映画や音楽などについてアラサー女の目線で自由に書いていきます。

映画〜2018上半期勝手に評価②

前回に続き、2018年6月までにわたしが映画館で鑑賞した映画を勝手に評価し紹介していきます。

 

前回の記事はこちら☟

marieco.hatenablog.com

 

 

 ではさっそく

 

3月

(15) ゆれる人魚 ★★☆☆☆ (2.0)

人魚姫の物語がベースにあるものの、ポーランドワルシャワを舞台に、人魚は姉妹で更には人食いという要素がプラスされています。そんでもってミュージカル映画でもあります。
人魚姉妹が海で人間に発見され、ナイトクラブで歌うようになる。そんな中、姉のシルバーがバンドのイケメンと恋をすることで姉妹の関係性にも変化が生じる。
個人的には全体的に残念無念でした。なんかミュージカルとしては歌のクオリティ低くない⁉︎と思ってしまう。普通のミュージカル映画などで感じるような足先から頭に抜けるような興奮が皆無です。ショッピングモールで壮大にポップで可愛いを狙った演出のシーンですら、心を持って行かれることはなかった。なんっか中途半端なんだよな。お粗末です。

そしていくらホラーだからっつって人魚になった時の魚の部分がマジで魚。ヌメヌメ感があるのに硬そうで気持ち悪っいです。ストーリーの進み具合も歌のせいでノロいです。

個人的な好みなのでアレですけど、妹のゴールデンはいいとして、姉のシルバーの顔が全然可愛いと思えませんでした。人魚たるものビジュアル8割...いや9割じゃないでしょうか !? 特に人食い人魚に変貌した時に、牙の付け歯を装着してたのですが、鼻の下が盛り上がっちゃって、見てるこっちはうんざりだよ!と言いたいほどでした。
これは所謂エログロ系に分類されますが、そういう映画の時ってどこで情報を嗅ぎつけるのか、いつもいるようなおじさんとは違う感じのおっさんたちで客席がいっぱいになります。静かに観てるなら文句も言わないけど、同じ列に動作が気持ち悪いおじさんいたりして集中できず尚更面白くなく感じた。

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4月

(16) ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 ★★★★☆ (4.0)

ゲイリー・オールドマンがアカデミー主演男優賞、メイクアップ・ヘアスタイリング賞で日本人の辻一弘さんがオスカー像を手にする快挙となりました!
実際のチャーチルはもう少し目がクリッとしていたにしても少なくとも私は、画面に映し出される彼をゲイリー・オールドマンだとは思って観ていなかったです。アップで見てもまるで特殊メイクとは思えないです。凄いですね〜。
第二次世界大戦初期の1940年英国、チャーチルが首相就任。ナチス・ドイツの勢力が増す中、フランスは陥落間近。英国も和平交渉するか戦い抜くかの選択を迫られ、閣議でも意見が分かれるが、チャーチルは悩み苦しみながら決断を下す。。
チャーチルはお茶目な部分もあって可愛かった。映画としては面白かったです。
ダンケルクは観ようと思ってるうちに見逃したのでこうなったら併せて是非観ておきたいです。

 

 

(17) さよなら、僕のマンハッタン ★★★☆☆ (3.0) 

『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督の最新作です。
原題は“The Only Living Boy in New York”です。サイモン&ガーファンクルの楽曲で同名のものがあり、実際劇中でも使用されています。とはいえ、わたしはサイモン&ガーファンクルのファンではありませんし、歌詞と物語がリンクしているのかもわかりませんが。
大学卒業を機にロウアーイーストサイドのアパートで一人暮らしをするトーマス。両親も同じニューヨークに住んでいる。ある日、好きな女の子のミミとナイトクラブのようなところに遊びに行くと偶然に父親のイーサンが美しい女性と密会している現場を目撃してしまう。
と、いうようなストーリーで久々にケイト・ベッキンセールを見ました。
現実にありそうで絶対ないよなって言うチープな設定の数々がアメリカ映画!て感じですけど、最後らへんで、ああそうなの⁉︎てな感じで楽しめました。

こちらの映画は前に作品云々とは違った話題で記事で書いたこともありました。よろしければ読んでみてください。

marieco.hatenablog.com

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5月

 

(18) 君の名前で僕を呼んで ★★★★☆ (4.0)

ティモシー・シャラメ!憂いを帯びた瞳を持つ男性を女は大好きです!(と、勝手に思っている。) ポスト・ディカプリオの呼び声も高い彼は今後も映画界の注目の的でしょう。
受賞はならずとも、こないだのオスカー最年少ノミニーでした。
美しい男2人のひと夏の恋愛映画。切ない。時代のせいもあるんだろうけど。
多分お互い一生好きなんだろうと思う。音楽も良すぎ。

 

(19) レディー・プレイヤー1 ★★★☆☆ (3.5)

近未来の話。現実世界と仮想現実の世界を行き来しながら暮らす人々。VRでは自分の容姿も好きに選べる。これ関 暁夫の言ってたこと思い出しながら鑑賞。将来、実際に絶対こうなるんだろうなっと。
VRの世界"OASIS"の創設者であるハリデーが死去。ハリデーが残した3つの謎を最初に解いた者に莫大な遺産とOASISの運営権が与えられることに。世界中の人々がOASISにアクセスし、謎解きに挑戦する。
3Dで鑑賞して面白かったです。日本のキャラクターも多数登場していたようですがキティちゃんは見つけられんかった。それから、キャラクターだけでなく日本人俳優が主要キャストとして出演したことでも話題となりました。彼の名は森崎ウィンといい、わたしはこの作品で初めて彼のことを知りました。日本語のセリフ「俺はガンダムでいく」には痺れました、ハイ。とはいえわたしはガンダムのことはほぼ何も知らない。
個人的にはキューブリックのシャイニングのところが胸が高鳴りました。しかしながらシャイニングそのものよりも『ROOM 237』を観返したくなった。あれは結構好きなドキュメンタリー。

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(20) I, TONYA ★★★★☆ (3.8)

お騒がせフィギュアスケータートーニャ・ハーディングの実話に基づくストーリー。靴紐切れた事件やライバルであるナンシー・ケリガン襲撃事件の真相も描かれている。とは言え、トーニャサイドの証言から制作されているので100%真実かどうかは本人たちのみぞ知る。
私も幼いながらにうっすらトーニャのニュースは覚えているほど連日日本でも報道されていたようです。そんなだし、最初に書いたようにただのお騒がせフィギュアスケーターで、なんかどーしようもない女なんかなぁという印象を持っていました。だけど、彼女の生い立ちを見ていたら何か切なかったな。不幸引き寄せ体質な感じはあったけど、そうじゃなければ彼女のフィギュアスケートの能力もなかったように思えた。
にしても、マーゴット・ロビーも劇中マジでフィギュアスケートやってるし、たまげるよね。
あの母さん、エンドロールで本物出てたけど、マジでそっくりだね!演じたアリソン・ジャネイはアカデミー助演女優賞受賞受賞です。
あの時代の音楽もいい感じに使われていて思わず体が揺れそうでした笑。

 

 

 

(21) フロリダプロジェクト 真夏の魔法 ★★★☆☆ (2.8)

フロリダのディズニーリゾート近くのモーテル“マジックキャッスル”でシングルマザーのヘイリーと暮らす6歳の少女・ムーニーの目線で主に描かれた物語。ディズニーのキラキラした世界とは対極にある人々がディズニーワールドの傍らに居続けるという皮肉が描かれています。
ヘイリーはインスタグラムでスカウトされたんだって。時代ですね〜。あとは今作でモーテルの管理人を演じたウィレム・デフォーがアカデミー助演男優賞のノミニーの一人となりました。
モーテルで暮らすということははっきり言って底辺も底辺な暮らし。髪は青く染め、身体はタトゥーだらけで無職のヘイリーはムーニーのことを可愛がってはいるよう。けど、日常的に平気で他人を口汚く罵ったりする母親の素行を見習って、ムーニーは笑って済まされないようなタチの悪いイタズラを他の子供達と頻繁に行う。正直オープニングから「この子ムリだわ...」と思わせられた。十分に教育を受けられていないからしょうがない、子供に罪はないなどと言って、大人に対してナメきった態度のこの子をこのまま成長させていいのか。将来母親と同じような道を辿ることは目に浮かびます。お互いに離れたくない親子かもしれないけど引き離すべきだと思いました。でないと負のループが永遠に続きそうです。
サブタイトルの示す“魔法”が私にはどれのことかよくわからないです。私としては、なんの解決にもならないと思わせられるエンディングでした。だって魔法なんてねーのですから。 

これは別に作り自体が酷くて★★★☆☆ (2.8)なわけではないです。この映画の中に出てくるような人たちが現実に少なくないのも知っています。だからこそ、魔法とかそういう非現実的なワードで濁すべきでないとイラッとしちゃいました。まぁ、思いっきりサブタイトルにその単語を使っちゃう日本の(映画会社の)センスに腹立ったっていう話でもありますが。

そもそもヘイリーが職に有り付けない一番の要因はその風貌でしょ。FUCKとか叫ぶ前に考えろ。誰にも何も教えてもらわずに生きてきたからわかんないだろう。自由奔放に振る舞うムーニーがカワイイ?その自由の成れの果てはヘイリーだろう。

いろんな感想読んでると映画のシーンの色鮮やかさなどがポップでカワイイ、おしゃれとか子供が無邪気で自由でカワイイ、そんなこと感じてる場合か?っていうインスタ映え大好きな人たちコメントに、ああそういう感じ方もあるんだねと感心します。まぁ、人それぞれ感じ方や着目ポイントが違うのは当たり前だし、そういう感想に全く共感しないわけでもないです。ただ何か悠長すぎる感想を読むと一人でヒートアップしてしまいます、笑。だけどそんな偉そうなこと言ってわたしも別に何かできるわけでもないし、いろんな意味でフラストレーションが溜まる。わたしにとってそんな映画でした。

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(22) ファントム・スレッド ★★★★☆ (4.0)

1950年代のロンドン。ファッションデザイナーのレイノルズはとあるレストランでウェイトレスのアルマと出会う。お互いに惹かれ合い、レイノルズは彼女をミューズとして迎え入れる。

ファッションデザイナーの優美な恋愛モノを想像していたとすれば、それとは全くもって別モノです。かなりクレイジー♪で面白い。あれ、異色のホラーだったかな?と思うようなストーリー展開。一周回って笑える。アルマのガサツさ、したたかさ、きのこ。見所です。

うちの姉ちゃんから聞いたんだけど、ダニエル・デイ=ルイスは本当にドレスを仕立てられるまでになったらしい。役者って本当の意味で何にでもなれるんだ。一握りだけかも知れないけど。

 

 

 

6月

(23) 友罪 ★★★★☆ (4.0)

過去に猟奇的な事件を起こした少年A。

少年A当人、知らずに親しくなった友達・同僚・彼女(未満)、加害者の親、被害者家族。色々な立場から見た群像劇になっている分、誰の気持ちにもそうだよなぁ~となって、途方に暮れる。

今作ではAは瑛太で、彼の心情を窺い知れると少なからず感情移入してるから、彼から誰も離れないでほしいと思った。

でも自分の周りにAがいたとしても、そんな綺麗事言えるんだろうか。もしも本当に反省しているなら、とか、でもそもそもサイコパスだったら、とか色々考えは巡るけど、その人の考えてることは覗いて確かめることはできないから、やっぱりどっちかというと距離を、それも大幅に置きたいと思ってしまうのが本音かなぁ。普通の人と括られる人たちだって大方「こいつ何考えてんだかわかんない」とか思い思われているのでしょうから、ねぇ。この映画観て結果こんな感想に辿り着く自分が悲しくもありますが、やっぱ何でも信じすぎちゃいえねえよな。ってことです。

友罪 [Blu-ray]

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友罪 (集英社文庫)

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(24) レディ・バード ★★★★☆ (4.0)

カリフォルニア州サクラメント。自身のことを“レディ・バード”と名乗る17歳のクリスティン。自分の住む町にうんざりして大都会ニューヨークの大学への進学を密かに夢見ている。17歳という大人でも子供でもない微妙な心を携えた時期に家族、友達、彼氏などとの日常の交流を描いた作品。

レディ・バードを演じたのはシアーシャ・ローナン。美しく可愛い彼女だが、17歳という年齢の役柄を演じるためチョコレートをたっくさん食べて顔をニキビでいっぱいにしたんだとか!そして二人目の彼氏役に先ほども登場したティモシー・シャラメ。やはり画面に出てくると目を引いてトキメキます。この映画はなんていうのか、ちょっとだけ『桐島、部活やめるってよ』を思い出しました。高校時代ってのは誰も彼もがイケてるわけじゃない!笑。目立たない生徒にもストーリーはある!もしかしたらもっと奥深いストーリーが。そういう少し甘酸っぱさのある素敵な映画でした。

「レディ・バード」オリジナル・サウンドトラック

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(25) 犬ヶ島 ★★★★☆ (4.3)

ウェス・アンダーソン監督による日本愛溢れたパペットアニメーションです。

近未来の日本のメガ崎市が舞台となります。ドッグ病の大流行で人間への感染を危惧したコバヤシ市長が全イヌを“犬ヶ島”へと追放したのです。しかし市長の養子のアタリは、大好きなスポッツを救うため一人小型飛行機に乗って犬ヶ島へと向かいます。そこで出会ったスポッツとは別の5匹の犬たちと共にスポッツを見つける冒険をする。

映画館で観れないかも!と焦ったけど何とかしてギリギリ滑り込みで鑑賞。無理矢理でも行ってよかった。映画館で観られて良かった。

なんかこんな映画は初めて観た。英語と日本語の混在。

アタリの声に心鷲掴みにされた。なんだかわいいな。

ここ最近はアニメーションといったらCGばっかりだけど、私はやっぱりアナログが好きだ。ストップモーションで製作されていて逆にCGみたいに綺麗なんだけど、これ全部手作業って思ったら登場人物たちを1000倍好きになる。

犬を飼っていたからなのかな、なんてことないシーンに途轍もなく懐かしさを覚えて涙が溢れました。

 


ウェス・アンダーソン最新作『犬ヶ島』冒頭3分映像!

 

 

(26) ビューティフル・デイ ★★☆☆☆ (2.0)

人探し請負人のジョーがある依頼を受けた。州上院議員の娘がある組織に囚われたのを取り返してほしいとのこと。しかしその依頼はジョーにとって辛い出来事を招いてしまう。

ホアキン・フェニックスは何でリバー・フェニックスと全然似てないの?

さて。

なんか、淡々とシーンを重ね、へぇへぇ、で、どんな風に着地すんだ?と思ってたら、終わった。でも正直途中からトイレに行きたすぎて(観る前にもちゃんとしたのに笑)、早々に終わってくれて有り難かった。

殆ど色々と謎を残したまま終わるのですが、こちらとしてもそんなに興味ないからいいやって感じ。別に、つまんない金返せとか言いません。深く追求もしない。したところでわからない。観たのは本当に私か?というほど無関心。たまにそういう映画もある。ごめんなっさーい。なんか音楽は評判いいみたいですけど、映画は音楽だけじゃ、、ねぇ〜?

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ビューティフル・デイ (ハヤカワ文庫NV)

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ビューティフル・デイ - オリジナル・サウンドトラック

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(27) 恋は雨上がりのように ★★★☆☆ (3.5)

高校2年生の橘あきらは陸上部で短距離の有望な選手だったがアキレス腱の怪我をきっかけに夢を諦める。そんな部活に行かなくなった彼女はファミレスでバイトを始める。しかも、バツイチ子持ちの店長の近藤(45)に対し恋心を抱いている。あきらはある日意を決して、近藤に想いを打ち明けるが、立場上応えるわけにもいかない近藤は恋とも愛とも断定できない複雑な気持ちになる。

とっても異色のラブストーリーだけども、良かったです。もちろん親子ほどに歳の離れた二人なのでバリバリの恋愛っていうのとはちょっと違って。初めて小松菜奈いい!って思えた作品でした。大泉洋のなんとも言えない心の揺れみたいのが良かったかな。だけど、それは高校生と付き合おうか迷うとかではなくて、あきらに対する節度ある大人の想い、みたいな。北海道人なので少なからず大泉洋に対して贔屓目なところはありますが、それを抜きにしても良かった!って言えます。

何年も前ですが、わたしは仕事で大泉さんの(スチール)撮影で間近でお目にかかったことがありましたが、本当にテレビのまんまで面白くて、背が高くてスタイルが良くってカッコイイ方でした。自慢エピソードでした笑。だから今回の“冴えない”設定ではありますが、確か今作で初めて店長が登場したシーンでは普通にドキンとしましたがね。ファミレスの事務室みたいな場所であきらがいるところに、店長が入ってくるシーンです。こんな感じの店長、フツーに恋してもおかしくないだろ!って思っちゃいましたね。

ま、これはあきらと店長の関係性だけではなく、他の人たちとの関係性もしっかり描いているので薄っぺらくなくてグッドでした〜。

 


「恋は雨上がりのように」予告

 

 

というわけで、2018年上半期の映画の評価でした。わたしが鑑賞できたのは僅か27本でしたけどね。気になった映画はレンタルや配信などで観てみてください。

7月以降も観たいものはなるべく観てるので12月にまた勝手に評価したいと思います!別に楽しみじゃないかもしれないけど、お楽しみに!

 

では〜。