覗いてごらん アラサー サブカル通信

ちょっとマニアックな映画や音楽などについてアラサー女の目線で自由に書いていきます。

海外の話(19) タイニービーニー

出来上がったビーニー

 

アメリカへやって来た当初からひょんなことからビーニー作りが始まったことは前に書きました。

 

 詳しくはこちら⇩

marieco.hatenablog.com

 

わたしのホストファミリーは特にガンガン会話するわけでもないし、しゃべっても長々話すタイプではない。

もしかしたらわたしの英語力の問題もあるかもしれませんが。

でも何れにしてもあっかる〜い雰囲気と言うより落ち着いた感じのトーンの低い方たちでした。

実際わたしもすんごいお喋りなわけじゃないし(あれ、いや、どうかな?)、家にいるときは一人の時間だって欲しいと何処にいようと思うことです。

 

そういう事情 ( ? ) もあって家にいるときは部屋で過ごすことも多いし、ホストファミリーとの会話の話題もなくなれば、スッと部屋に戻ってはアレに耽 (ふけ) っていたのです。

 

笑。

 

そうです。ビーニー作りです。

 

携帯電話は外国では機能しない時代です。ゲーム機もなけりゃノートパソコンもなし。

 

今だったら何して過ごせってんだ!と激怒する学生もいそうですが、そういう時代だったんで、自分でやることを見つける他ないのです。

 

まぁ、テレビを見て、いま使われている生きた英語を勉強したりもしていましたが。そんで電子辞書は持っていたので随時調べては単語登録したりしました。

今でも同じ電子辞書を活用しているんですが、久々に登録された単語を見返してみるとヘンなのも登録してありました。

例えば “natch trip”。一度も使う機会ないだろ、と思うのですが...。

意味としては、自然トリップ。バナナの皮など合法的物質でトリップすることらしいが、どうしてこんな単語...と、今では思います。

多分、なんかのテレビ番組で出てきて興味深いと思ったのでしょう。

あと、現在、日本でもたくさんCMやってる“PRO ACTIVE”っていうニキビ肌用洗顔

あれはアメリカで先に見ていました。

高3の時に教科書で“PRO-ACTIVE”という単語を見たことがありました。でもそれは作者の造語みたいな感じだったのに、商品名になってるわ!と目を引いたのです。

当時ジェシカ・シンプソンがニキビに悩む人役で出演していましたよ。

その時、pimpleがニキビ、と覚えました。

 

そういうこともして遊んでいました。

 

でも同じぐらいビーニー作りも持て余した時間を費やすのに役立っていました。

 

とにかく無になれる。喋らずただ黙々と。

 

ある日、多分ホームステイ中盤か終盤ぐらいだったとは思います、ビーニーがついに完成しました。

 

でも編んでる時から一つの懸念が頭に浮かんでいました。

 

これ、多分ちっちぇーな。

 

ということです。

 

最初の段階の円盤みたいな感じを作る工程でサイズが決まります。

 

編み始めの時、ジュリーはわたしの頭に円盤状になったソレを乗せて、だいたいこのぐらいで次の段階に進んでもいいんじゃないかと言いました。

 

そんで、一生懸命編んでいたんですけどね、帽子の形になってきて喜びとともに、あれあれ?という気持ちも膨らんできました。

 

とりあえず出来上がったら、これちょっと小さかった〜という言葉と共にジュリーに報告しました。

 

ジュリーはそれでもわたしの頭にそのビーニーを無理やり被せました。

 

笑。

 

いや、被れないことないんですよ。

 

だっけど、すごいぱっつんぱっつんで、目とかつりあがってるのが鏡を見なくてもわかりました、笑。

 

とりあえず、報告したからな、と言う心持ちで部屋に戻り、一応確認まで...とそのまま鏡に向かいました。

 

そこに映るビーニーを被った自分の姿のダサさに思わず天を仰いだほどです。

 

これぁ、もう金輪際被ることはないわな。

 

と、ポイッとベッドの上だったか棚の上に脱ぎ捨てました。

 

しかし、そのちっちぇービーニーを被らなきゃいけない時は同じ日のうちにやってきたのです。

 

数時間後にベンが帰宅しました。

 

すると、ジュリーがベンに、

「この子がビーニーを自分で編んで完成させたのよ」

と言っては、あろうことか被って見せなさい、と促されたのです。

 

勘弁してくれよ〜と心ん中で叫びましたが、しゃーないので、浅めに被って登場しました。

 

ジュリーはすかさず、グィッとビーニーを深々と引っ張り、さっきとは逆に目が潰れるほど深く被らされたのでした。

 

ベンという一応若い男性の前でこんな醜態を晒すなんて、マジなんて日だ!とジュリーへの当てようのない憤りを隠して部屋へそそくさと戻りました。もはやベンの反応は覚えてもいません。

 

そんなある意味超思い出深いビーニーですが、日本へ帰ってきてからは、全然憎たらしくない忘れがたい思い出の品となり、今でも捨てたりしていません。

 

それがこれどぇーす。

f:id:marieco:20180314152357j:plain

 

まぁ、二度と被ることはありませんがね。

小さいくせに意外と深いといういいとこ無しです。

 

 

ではではまた。

 

 

つづく。