映画〜2018下半期勝手に評価 ②
前回に引き続き、
2018、7月〜12月までにわたしが映画館で観た映画を★(5点満点/0.1単位)の数で点数をつけていきます。
上半期と同様、わたしの独断と偏見のただの感想文です。
①はこちら☟
では早速!
10月
(41) かごの中の瞳 ★★★☆☆ (2.7)
ジーナは子供の頃に遭った交通事故で失明してしまったが、夫の赴任先であるバンコクで彼の助けを借りながら穏やかに生活をしていた。ある日、角膜手術で片方の目の視力が回復することができた。喜びあう夫婦だが、ジーナは夫の顔が思っていたものと違うことに内心ガッカリするのだった。そして、目が見えるジーナは見た目も華やかになりアクティブに動くようになる。美しいジーナを失うのではないかと不安になった夫は嫉妬心を露わにするようになる。
この設定は非常に興味をそそられます。今までは目が見えない妻は殆ど自分の意のままに動かすことができた。そして妻も自分を頼ってくれている。だけど、夫からしたら目が見えるようになると色々と都合が悪くなるのは明らかです。もしもジーナが最初から目が見えていたら正直この夫とは結婚していなかったと思いますもの。美人ですからね。
オチとか先がある程度見えた作品であるのは仕方ないですけど、思ったより泥沼感はないし、そのくせ要らんシーンは多い気はしました。脚本はイマイチだったってことですかね。テレビでやっててなんとなく観る分には面白いと思います。
あと、目薬さすときのブレイク・ライブリーの顔の気取ってなさは良かったです笑。
11月
(42) アンダー・ザ・シルバー・レイク ★★★☆☆ (3.4)
出演:アンドリュー・ガーフィールド/ライリー・キーオ
映画の街・ロサンゼルスで成功を夢見ていたサムだったが、現実では程遠い生活をしていた。ある日、金髪美女のサラに一目惚れし、デートの約束をすることができた。しかし翌日サラの部屋はもぬけの殻に!そこに暗号のようなものを見つける。暗号が暗号を呼び、サムは彼女の居場所を突き止めようと街中を駆け回る。ちなみにこの金髪美女役のライリー・キーオはエルヴィス・プレスリーの孫だそうです。
暗号、サブリミナルなどその答えに大した意味などない謎解きのようにもみえたけど、もしかしたらこの映画自身がそういう役割を持っているのかしら⁉︎と思ってみたり。既にこの映画の内容に影響受けまくりです、笑。人類のごく一部だけ、知ってる人は知っている何かしらの情報を私たち一般人に伝えたいけどストレートに言うとちょっとマズイのでわかる人は感じ取ってね、的な。でも結局は謎のままです。私には主人公のサムのようにヒントをヒントと認識して拾うことはできない。何故って、トレンドと言われればあっさり何の疑問も持たずにそれを気になり出しちゃうようなどこにでもいる人だからです。そしてこの文章を読み返すとほぼ意味がわからないですね。つまりそういう映画です。だけど、何故か観ていて全然退屈はしなかったです。
(43) 日日是好日 ★★★★☆ (4.0)
エッセイスト・森下典子の『日日是好日 ー「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』を映画化したものです。当時大学生で何もやりたことが見つからなかった典子が、アクティブな従姉妹の美智子に流されるまま、お茶を習ってみた...という話です。
樹木希林さんが亡くなって程なくしてから一般公開された作品ということでかなり注目もされた映画でした。
監督は大森立嗣。個人的な好みで言うと『セトウツミ』は大好きだけど『光』は大嫌いだったからどっちに転ぶかな〜と思っていましたが、これは良かったです。やっぱり樹木希林は凄いよな、と感じざるをえない存在感だし、そもそも演技しているように見えないんですよね...。ふつう〜の会話みたいだから間に笑いが挟まったりして。そんな自然な場面だから自分もその場にいるみたいになって観客はまさに典子たちとお茶を習っている感覚になります。所作一つ一つに意味があって、細かいことはよくわかんなくても日本人としての誇りを感じてしまうような感覚がありました。めんどくさいこともいっぱいだけど日本っていいなぁって思えます。
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(44) テルマ ★★★★☆ (3.5)
出演:エイリ・ハーボー/カヤ・ウィルキンス/ヘンリク・ラファエルソン
監督の名はヨアキム・トリアー。あのラース・フォン・トリアーの甥にあたる人物です。となると作風もかなり独特なんでしょうか⁉︎と気になるところでしたが、叔父さんより随分素直(?)な作風なんじゃないかと思いました。今作の前にも『母の残像』という映画を撮っていますがわたしは観ていません。
大学進学のため、親元を離れ田舎町から都会へ出てきたテルマ。ある日図書館で突然“てんかん”のような謎の発作に襲われます。その時のことがきっかけで隣に居合わせたアンニャという女子学生と友達になり、やがて初めての恋心を抱くようになる。しかしそれがテルマの封印された能力を引き出してしまうことに。やがてテルマの周囲で不可解な出来事が頻繁に起こり始め、さらにはアンニャが忽然と姿を消してしまう。アンニャの失踪とテルマはどう関わっているのか...?
ちょっと暗く寂しさが漂うこの作品。その雰囲気と内容的にも既視感があると思って思い起こすと『RAW 少女のめざめ』というフランス映画でした。2作とも大学生になって、親から解放された生活をする中でどんどん自分の本性を見出してしまうんですが、テルマの最後はより残酷だとは思います。
図書館での“てんかん”を起こす前のテルマの目付きというか目線というか、に妙なものを感じたのですが、それも後にして思えば「そういうことだったのか」とわかります。
にしてもテルマの超能力...。こんなこと言うと淋しい人間だと思われるでしょう、でもわたしも欲しいです、その能力!笑。どんな能力かは是非作品でお確かめ下さい。
(45) ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲 ★★★★☆ (3.8)
出演:ローワン・アトキンソン/ベン・ミラー/オルガ・キュレリンコ
言わずもがなミスター・ビーンのローワン・アトキンソン主演ですんでコメディー映画です。ストーリーとか特に紹介しませんけど、めっちゃ笑いました。確かにやりすぎで苦情くるのもわかるところもありました。だけどわたし基本的に本気で笑ってました。古典的というんですかね、そういう笑いが好きみたいです。『カメラを止めるな!』よりだいぶ笑いました。ジャンルも違うのかもしれないし完全にツボや好みの問題だのでどっちが面白いなんて言えませんけどね!とにかくわたしとしては超面白かったです!以上。
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12月
(46) 来る ★★★★☆ (3.5)
久々日本のホラー映画というものを観ました。普段なら絶対観に行かないジャンルですがこれは中島哲也監督だしキャスト的にも観ないとダメでしょ!と思って行ってきましたよ!
オカルトライターの野崎のもとに、怪奇現象で悩む田原が妻と娘を守るため相談にやってきた。野崎はキャバ嬢であり霊媒師でもある真琴と共に田原のマンションを訪れるが“ソレ”の力は凄まじいものだった。やがて日本中の霊能者を集め尚且つ日本最強の霊媒師で真琴の姉である琴子による『祓いの儀式』で悪霊との直接対決が行われるまでに...。
はぁぁぁぁ怖かったです。ホラー観ないから、ホラー好きの人から言わせりゃ“全然”なのかもしれませんけど夢にまで見ましたよ笑。お化けってかそういうのの怖さも勿論でしたし、人間の怖さってのもまた恐ろしいもんがありますからね。よく理解できないところもまぁまぁあるんですけど、そういう人間の心の闇を浮き彫りにしたような、ただのホラーじゃなかったところが面白かったです。あ、あと、太賀が一番可哀想。あ、それとちょい役だけど最近好きになってきた奥野瑛太も出ています。カッコイイです。
(47) メアリーの総て ★★★☆☆ (2.8)
出演:エル・ファニング/ダグラス・ブース
フランケン・シュタインの作者メアリー・シェリーの波乱に満ちた半生を描いた作品。
こちら結構、Yahoo!とかの評価でも割といいんですよ。だけどわたしが何でこんなに評価が低めかっつったら、19世紀とか昔の女流作家の話が苦手だったことを忘れて観たんです。何で苦手かってのも自分でもよくわかりません。笑。
確かに、昔は女性は何でも認められづらくて、どんな名作を書いても女性というだけで作者は匿名にさせられたりしたんですね。しかもメアリーの場合当時18歳という若さです。尚更風当たりは強かったでしょう。そして今作はメアリーの恋愛模様も描いていて、恋した相手は既婚男性だったりとまさに波乱の人生。しかもこの男、ロクでもないじゃないよって感じでイライラしました。エル・ファニングはとてもいい演技だったと思いますが、話の内容が嫌いなタイプでした。
(48) A GHOST STORY ★★★★☆ (4.0)
自分が死んでしまい、その後成仏せずにゴーストになって住んでいた家へ戻る。そして妻のことをじっと見守る。
とても静かな映画です。セリフも音も少ないし、カメラの長回しも多い。どんな風に話が進むんだろうと考えていたら途中から急激に動きが出てきて更に終盤、思わぬ伏線の回収にあぁ、そうだったんだって思わせられる。オバケの表現がこの時代に敢えてのシーツの様な布を被っただけの原点回帰というのかアナログな感じが、ストーリーそっちのけの割とアート寄りの映画かと覚悟もしていたんですが思った以上にちゃんとした物語でした。観てよかった一本です。ケイシー・アフレックが歌う歌(実際にケイシーが歌っているわけではなく、充てただけっぽいです。Dark Roomsというバンドというかグループの歌でした。I get overwhelmedという曲)もすんごいよかった。全体通して、好き。
(49) ボヘミアン・ラプソディ ★★★★★ (4.7)
出演:ラミ・マレック/ルーシー・ボーイントン/グウィリム・リー/ベン・ハーディ/ジョセフ・マッゼロ
イギリスの伝説のロックバンド“QUEEN”のボーカルで45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーの伝記映画です。
この映画、ずっとランキング上位で最初は観るつもりはなかったのにどんどん気になりだしてしまい映画館へ。でも本当に観てよかった!もともと結構好きだったけどQUEENって、ファンじゃなくても絶対楽曲は耳にしたことがあると思います。ドラマ主題歌やCMなんかでもよく使われますよね。だから知ってる曲がすごくいっぱいあるし、しかも盛り上がるやつばっかりだから元気が出ます。ビートルズも名曲揃いだけどパワーを貰えるのはQUEENの方が上って思ってます。そんな楽曲満載のLIVE AIDのライブシーンは本物を忠実に再現してるし、かなりアガります。映画タイトルにもなっている『ボヘミアン・ラプソディ』の伴奏から“ママ〜”だけでもグッとキます。それ以外も改めて聴くとなんていい曲ばっかりなんだ!と字幕で出てる歌詞も相まって泣けてくるほどです。
曲だけじゃなくて、フレディ自身のストーリーも面白かったし、バンドメンバーとの関係性などもよく知ることができます。そう、そのバンドメンバーがマジで本人そっくりなんですけど!ブライアン・メイとか「や、本人...なわけないしね」と思うほど。全員似てます!かっこよかったなぁ。応援上映があるのも納得です。DVDになってから観るより映画館の大音量でフレディ・マーキュリーの歌声を聴くのを断然お勧めしたいです。上映しているうちに是非!
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はい、こんな感じで2018年の後半に観た全ての映画の評価は以上です!
興味をそそられるものはあったでしょうか、笑?
今年は全部で49本とかなり少なめだったのは残念です。
来年はどんな名作を観ることができるでしょうかね?
楽しみです!
2018総合BEST 7
さて今年の年間ベスト7(中途半端な数字ですね)を決めてみようと思います。
今振り返って思う7本なので必ずしも★の数と一致するわけではありません。
わたしの 2018 BEST 7はこれだ!
1 シェイプオブウォーター
2 犬ヶ島
4 A GHOST STORY
5 スリービルボード
6 万引き家族
ってな感じでしょうか!
様々なジャンルが入り乱れていますね。
パディントンも捨て難かったです。
気になるのがあれば映画館orレンタルorなんかの配信などなどで観てみてください!
(唐突ですが)2019年も良い年になりますように!
またね!