ロバと王女/ロバの皮
ペローの童話
子供の頃から童話が好きです。大人になっても普通に好きですが。
うちには世界名作童話の全20冊の絵本童話集があり、1冊あたりに例外はあれど3話ずつ収録されています。
【小学館】世界名作童話全集
絵本なので当然絵が入っています。
その絵は外国人が描いたものであり、全部同じ人が描くわけでなく一話ごとに違う人が7、8人で担当しているという感じです。
その絵がちゃんとした絵画のようなリアルなものが多く、どれも割と好きでした。
中でも『ほうせきひめ』の3話目に入っている『ロバの皮』が話も絵もどちらも好きでした。
ロバの皮は『シンデレラ』などでも知られるフランスのシャルル・ペロー作であります。
かなり有名な童話 ( 赤ずきん、長靴をはいた猫、親指小僧、眠れる森の美女、青ひげなど ) を多く執筆しているのに、グリム兄弟やアンデルセンの方が童話作家として圧倒的に名が通っている気が知るのは気のせいでしょうか。
さて、そんなペローの『ロバの皮』ですが、ストーリーを書くとこんな感じです。
ある国に王女さまがいました。ある日お妃さまが病気で亡くなりました。悲しみに暮れる王様と王女。王様はお妃を、こんなに美しく賢い女性などほかにいないと、二度と再婚などしないと泣いておられました。しかししばらくすると新しいお妃探しを始めるのです ( 笑 ! ) 。でも亡くなったお妃を超える美貌と賢さを持つ人はなかなかいません。ですが王様は気がついたのです。王女なら、もっと美しく賢いと ( えっ、笑 !? ) 。そしてその日から王様から王女へのアプローチが始まりました。王女は絶対王様と結婚などしたくないので、仙女にアドバイスを求めました。仙女はきらびやかなドレスをねだれと言いました。それが3回続きましたが、王様にはそれは容易いこと。なぜなら、毎朝金の糞をするロバを、王様は持っていたのです。仙女は、まさかそれは手放せないだろうと踏んで、ロバの皮をねだれと言いました。すると王様はあっさりロバの皮を剥ぎ、王女にあげたのでした。王女はいたたまれなくなり、国外へ逃亡します。身分がバレてはいけないのでロバの皮を頭に被り、汚い娘として汚れ仕事などをして暮らします。しかし日曜のお休みには自分の小屋で仙女からもらった杖を使い宝箱を出現させ中に入っているドレスや宝石を代わる代わる身に着けては自分の姿にうっとりするのでした。そんな王女のことを鍵穴から覗く一人の男がいます。その人はその国の王子様で、たまたま狩りの帰りに王女の姿を見て一目で恋に落ちたのでした。。。
一応、クライマックスは伏せましたが、こんな面白い話です。だって...実の娘に求婚て!!イヤじゃイヤじゃ〜。そういうのもアリな時代だったんですかね〜。
映画化
そんでですよ、この物語が、なんと1970年に実写映画化されています!
例えビデオでレンタルされていたとしても子供の頃、そんな事実は知るわけもありませんでした。
が、2004年 (もしかすると日本公開は2005ぐらい) にデジタルリマスター版として劇場で再上映されました。
ある程度、大人になっていたわたしは公開前にフライヤーか何かで見た『ロバと王女』というタイトルに「おぅ?」っとピンとくるものがあり、あらすじを読むとまさに『ロバの皮』でありましたので、同じくこの話のファンである姉と一緒に映画館で鑑賞することが叶ったのです。
この『ロバと王女』、フランス映画界の巨匠 ジャック・ドゥミ監督作で、主演はこれまたドゥミ監督おなじみのカトリーヌ・ドヌーヴであります。
映像は、まるでわたしの知っているその絵本から飛び出したようにイメージ通りで、ドレスなんかも絵本そのもので、童心に帰ったみたいに懐かしい気持ちになりました。
被っているロバの皮はさすがにリアルだとヴィジュアル的におっかないので、ちょっと可愛い感じになっていましたね。
映画は少しメルヘンすぎるところもあって、姉と笑ってしまったのを覚えています。なんか特大のお菓子と戯れるシーンです。。
でもかわいいですよ。他のセットとかもいちいちかわいい。
でも何と言ってもストーリー自体が若干シュールなのが、きっと好きな要因の一つなんでしょうな。その世界観、映画でもちゃんと感じたと思います。
その『ロバと王女』のDVDをこの度、手に入れたんです。
メルカリで...笑。
でも破格値だし、綺麗な初回限定版です!
購入して何ヶ月か経ったけどまだ観れてません。笑。
でも手に入ったことが嬉しい!
というわけでちょっとご紹介してみたわけです。
気になれば、ぜひレンタルしてみてください。もしくは本で読んでみてください。童話は面白いですから。